Role of
stress in dementia investigated
By
Michelle Roberts
26
June 2012, Last updated at 2:22 GMT
英国の専門家が、ストレスが認知症の引き金となる可能性についての研究を開始。
アルツハイマー協会が設立する調査会は、“初期の認知症”もしくは軽度認識機能障害にある140人を観察し、ストレスが対象者の状態にどのように作用するかを調査。
研究員は18ヶ月に及ぶ調査の中で、半年ごとに血液と唾液サンプルをとり、ストレスの生物学的値を計る。
この研究で、認知症の予防方法を明らかにする事を期待している。
この結果により新しい治療の手がかりや、より効果的な症状の管理方法を見つける事が期待できる。
認知症の引き金
軽度認識障害を持つ人は認知症を進行させる高リスクにあるが、中には小康状態を保つ人やその他の疾患が進行する人もいる。
過去の研究結果により、中年期のストレスがアルツハイマーの病気リスクを高める事が示唆されている。
また、スウェーデンによる研究では35年間に約1500人の女性を調査し、ストレスを繰り返し報告した女性は、そうでない女性よりも65%高い認知症のリスクにある事が報告されている。
動物実験を行ったスコットランドの科学者は、ストレスにより放出されるホルモンが脳の機能を妨げる事と関連しているのではないかと予想する。
研究の第一人者であるサウスハンプトン大学のClive Holmes教授はこのように述べる。「私たちは皆ストレスにさらされる。我々は、この事がどのようにしてアルツハイマーを進行させるリスク要因となるのかを研究している。死別や、トラウマになるような経験、もしかしたら引っ越しなども潜在的要因である。これが、病気と戦うための薬物治療、心理療法の介入を発展させる第一歩なのだ。我々は、精神的、肉体的な二つの側面におけるストレス緩和を研究しており、これらの経験に対する身体の反応を見ている。」
英国アルツハイマー研究のSimon Ridley医師は、「我々は、アルツハイマー病やその他の認知症を引き起こす可能性について、新たな光を当てるあらゆる研究に期待をしている。アルツハイマーにおけるリクス要因を解明する事で、この病の進行を止める事ができる治療に、少しでも近づくことができるヒントを得ることができるだろう」と述べる。