“Fukushima nuclear plant”
radiation found at UK sites
29 March 2011, last updated at 13:33 GMT
日本の福島原子力発電所からのものと考えられる、低線量の放射性ヨウ素131が、グラスゴーとオックスフォードシャーで測定される
健康保護当局は、大気サンプルの中に認められたヨウ素131の存在は“非常に小さく”、この事による“英国における公衆への健康リスクはない”と述べた。
福島発電所施設は、2011年3月の大地震により起こった津波の襲撃により制御不能に陥った。
続いて起きた爆発と火災に続いて、放射能漏れが計測された。
Sepa (スコットランド環境保護機構)によると、日本から約6000マイル離れたグラスゴーの大気サンプルから、放射性ヨウ素の存在を認めたという報告がされている、という事である。
当局は、報告された値はアイスランドやスイスなど、その他のヨーロッパ諸国からの報告のものと一致すると述べる。
団体
放射性物質のマネージャーであるジェームス ゲミル医師は、「検出されたヨウ素自体は非常にわずかで、公衆や環境に対しての懸念を生むものではない」
「事実として、このような低線量の値として放射性核種が検出されたという事は、英国で行われている放射性物質に対する監視プログラムが有効に機能しているという事の現れである。」
「Sepaはスコットランド内における放射性物質の包括的な監視プログラムを引き続き行い、この期間中も同行する一般社会への保証を提供するために、精密検査のレベルを上げた。」と述べた。
声明の中でHPA(健康保護機構)はオックスフォードシャーの大気サンプルからも放射性ヨウ素を検出したと、加えて確認している。
「予想した通り、英国は今、福島原子力施設での事故に関係するヨウ素131の非常に僅かな痕跡を観測し出したのである」と言及する。
当局は、月曜日にオックスフォードシャーの観測施設にて行われた観測で、一立方メートル当たり300マイクロベクレルのヨウ素131の値を記録したと言う。
「これら計測されたヨウ素131を呼吸によって吸いこんでも、その量はごく微量であり、日常で自然下にある放射線の量よりも少ないであろう」
「これらの監視による観測線量は、監視機器の感度を反映するものである」
放射性ヨウ素の線量について、HPAは 「これから先数日から数週間で上昇するかもしれない」と述べているが、「しかし、公衆の健康に害を及ぼすであろうあらゆるレベルよりも、ずっと低いものであろう」とする。
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解析 ; リチャード ワリー (BBCニュース)
l オックスフォードシャーで測定された放射性ヨウ素131の線量は、人体の健康にリスクを及ぼすものではない。
l 測定された“一平方メートル当たり300マイクロベクレル”という測定線量は、通常の状況下、英国において人が受ける自然放射線量よりもはるかに低いものである。
l このレベルにより子供が一日当たり被ばくする量は、通常おきている自然下の放射線のそれに比べて1万分の1以下である。
l 放射性ヨウ素は、成長と細胞分裂を制御する甲状腺に集中する。
l 英国での測定よりも遥かに高いレベルにおいて、放射性ヨウ素ががんを引き起こす可能性がある。特に子供におけるリスクが高い。
l 1980年代に起きたチェルノブイリ事故によって若者における甲状腺がんの発症数は増加されたが、これは事故の起きた原子力発電所の近隣住民にのみ限定される。