Pakistan
orders report into ‘disabled girl’s blasphemy case’
20 August 2012
Last updated at 15:35 GMT
パキスタン大統領 キリスト教徒の少女逮捕の件で報告を要請。彼女には精神障害があり、コーランのページを棄損した容疑、との報道も。
警察によると、暴徒化した大衆が処罰を求め、先週、少女はイスラマバード内にあるキリスト教徒地区で逮捕されたという。当局の話では、少女は警察の質問にちゃんと答えることが出来ていない、という。
脅迫を受け、彼女の両親は保護施設に収容されている。また、多くのキリスト教徒たちが、怒りの噴出した近隣住民から避難している。報告では、警官は大衆からの圧力を受けて少女を逮捕したという。
しかし、事件の詳細を伝える報告の中には矛盾も見られる。少女がコーランのページを燃やしたのか、コーランのページが入った袋を所持していた所を発見されたのであるかは、明らかではない。
キリスト教リーダーは少女が11歳であると言っている。しかし、同じ報道機関の報告の中で、警察は少女の年齢は実際はもっと上で、精神障害は持っていないと引用している。キリスト教グループの中には、少女がダウン症を患っていると示唆、特有の運動異常や様々なレベルの学習障害を引き起こす先天性疾患である。
国営メディアの報道によると、Asif Ali Zardari大統領は逮捕の報告を“確認”しており、パキスタン当局に報告を要請したという。
論争の法律
事件の裏では、パキスタンの厳格な反冒涜法に関する議論が起きている。
以前より人権団体はパキスタンに対し、コーランを棄損した者への終身刑を科せる事が出来るこの法律の改正を促している。冒涜容疑をかけられた者の多くは凶暴化した暴徒たちに殺害されている。また、法改正を提唱した政治家も標的とされる。
先月、道徳容疑をかけられた、同じく精神不安定な状態にある男性が暴徒化した群衆によって警察署より連れ出され、パンジャブ州バハワルプール地区で焼死させられている。また、昨年、少数情勢の代表であるShahbaz Bhattiは、冒涜法の廃止を呼び掛けた後に殺害された。彼の死は、同じくこの問題に関して発言を行った後に殺害されたパンジャブ州知事のSaiman Taseerの、わずか2カ月後に起きている。
当初、パキスタンのナショナルハーモニー局長であるPaul BhattiはBBCに対し、少女は精神疾患を患っている事で知られており、したがって、“少女が意図的にコーランを棄損しそうにはない”と見られる、と述べている。“私の見た報告によると、少女がコーランのページが入ったゴミ袋を持っている所を発見されたとされている。この事が地元住民を激怒させ、大勢が集まり少女に対する抗議活動を生んだ。警察は当初、少女の逮捕には消極的であったが、キリスト教徒の家屋に放火をすると脅す、非常に大勢の群衆による圧力にさらされた。”とも述べている。
BBCのOria Guerinは、事件が起こされた貧困地区を訪れた。多くのキリスト教徒が逃げるようにこの地区から避難する中、数名の男性は各自の家に戻っている。特派員のレポートでは、未だ不安感が残っているとされる。
警察は、激怒する群衆が少女に火をつけろと脅す中、介入する以外の選択は無かったと述べている。
AFPの報告によると、人権団体は逮捕を批難。WAF(女性活動団体)は直ちに少女の開放を要請。この問題で警察を利用した者に対し、“完全な非人道的行為”として怒りを表明した。
WAFは、当事件は少年司法制度の下に対処されるべきである、と述べている。