Zebra virus
kills polar bear in German zoo
By Helen
Briggs
17 August 2012
Last updated at 7:59 GMT
動物間での病原菌の感染拡大が起こり絶滅危惧種に危機を及ぼしている 研究員より動物園に警鐘
ドイツ動物園にいたホッキョクグマの死因である感染症を調べたところ、シマウマの舎までつながった。科学者のバイオロジーへの報告である。
予期しない種に対する病原菌の拡散が、動物園の使命である種の保存任務を脅威にさらすであろう、と彼らは警告する。
殆どの病原体は一つの宿主にのみ感染するが、いくつかのものは種の壁を越える事ができる。例えば風邪は、その進化の過程でブタ・鳥とヒトの間を移動して来たと考えられている。
正体不明の病気
研究員で結成する国際チームは、ドイツ Wuppertal動物園にいた2頭のホッキョクグマが謎の病気により倒れた後に、遺伝子同定作業を開始した。2頭のクマは脳の感染である脳炎を示しており、発作に苦しみ口から泡を出した。
20歳のメス、Jerkaは約1週間と数日の後に死亡した。もう1頭で16歳のオスのLars は数週間の闘病の後に何とか回復した。
動物園やIZW(自然環境研究)の為のチームはベルリンにあるLeibniz研究所が卒いており、死亡したクマの脳サンプルから遺伝子と生化学リボ核酸を抽出し、病気を引き起こした可能性のある多くのウィルスを発見した。
遺伝子配列は、通常シマウマに見られるヘルペスウィルスの変異体が問題の原因である事を示していた。
また、研究ではドイツ国内の動物園にいる他の9頭のホッキョクグマに、Lars, Jerka,またその他の1頭(Struppo - Wuppertal動物園の2頭との接触は一度もない)に起きた感染と同様の症状を発見した。
研究の主執筆者であるIZWのAlex Greenwood教授はBBC ニュースに対し、“動物園の役割の一つは動物種の保全であり、この研究で示すような動物種間のウィルス感染は、検出されなければ任務が脅威にさらされる可能性があるという事を示唆している。”と語った。
新たな感染宿主(ホスト)
研究員は、クマたちの正確な感染経路を、未だに解明してはいない。Wuppertalのホッキョクグマたちは、シマウマの飼育員と同じ飼育員に世話をされていた事もなく、舎も68メートル離れていた。直接的伝染はあり得そうもない。
しかし、脳炎に関係する似通ったウィルスは、ガゼルやモルモットの他の種にも見られており、野生のネズミやラットが感染を広げた可能性はある。
ベルリン Free大学のKlaus Osterrieder教授は“これらのウィルスは動物種の境界を隔てている様には見えず、事実、これらがそのようなものを持ち合わせているかなど、我々にはよくわからない。謎の一つは、これらのウィルスは環境下では不安定であるという事である。したがって、このウィルスが種間をどのように動くのかを把握する事が重要である。”
動物園とは、通常ではありえない状況である。異なる国や生息地から動物たちが一緒に連れて来られ、これらは野生下では決して一緒に生息する事は無い。また、遺伝的多様性を保つために、動物園の動物たちは世界中を移動させられる。病原体が種と種の間に広がるという事は、予期せぬ結果の一つなのだ。
Greenwood教授はさらにこう加える、“動物園の来園者は出来る限り多くの異なった動物たちを、異なった場所から見たいものであり、それは良い事であるが、管理も必要である。知識は最大の武器なのである。”
Wuppertal動物園のArne Lawrenz獣医師は、“2010年の1頭の死の後に、研究チームがWuppertalの全てホッキョクグマを精査し、クマたちがウィルスを持っていないかを確認した。そして、これからは定期的に行ってゆく。現在我々はこの問題を把握しているので、今後の為の備えを整えて積極的になる事ができる。”と話す。