2013年11月17日日曜日

支援機関 気候変動に対する対応の必要性を台風が示していると訴える


17 November 2013 Last updated at 00:04 GMT
By Matt McGrath, Environmental correspondent, BBC News



国際連合(UN)による協議が第二週目に入った事を受け、英国の災害緊急委員会(DEC - Disasters Emergency Committee)が気候変動に対する緊急措置を行うよう強く求めた。


14の支援機関が参加する委員会は、台風30号ハイヤンが将来に異常気象のリスクにさらされる可能性のある多数の人々の姿を垣間見せた、と述べた。

また、ワルシャワで行われる会議で二酸化炭素排出量の削減を早急に決定するべきだと主張した。

しかし、国際交渉は2015年まで行われないとして、協議参加者はそのような対応はとられないと言っている。

複数の英国機関は、台風30号ハイヤンのような極端な気象現象は、異常気象を強く示す、ますます増える脅威のパターンであると主張する。

2012年、フィリピンは異常気象の発生によって最も多くの犠牲者を出した被害国であるとして、2番目に最も多く気候災害の被害を受けた国にランクされた。

台風30号ハイヤンの直撃によって、1200万人が被害を受けている。

「これは、優柔不断さと遅れをはらんだ協議のプロセスを夢遊病者のごとく過ごした協議参加者の目を覚ます警鐘であるべきだ。」オックスファムのマックス・ローソンは述べる。

「フィリピンの現状は、異常気象が数字やプロセスではないという事を思い出させるものであり、自分自身を守り安全な未来を築くための支援を心から必要とする貧しい人々に押し寄せる現実でもある。」

デイビッド・キャメロン首相は、スリランカで行われた英連邦首脳会談で「証拠が更に増えているようだ」と発言し、この見解を支持しているように伺える。

しかしながら、科学者はハイヤンのような特定の気象発生と気候変動の関連を明確にする事は不可能であると指摘する。


涙と沈黙

特定の関連に関わらず、ここワルシャワで行われた代表者会議では、彼らの仕事を早急に進める理由に足りる台風の影響を目の当たりにした。

先週の月曜日に行われた開始の発言で、フィリピンの交渉担当者であるイェブ・サノは「この狂気を終わらせる」と感情に訴える提議を行った。

彼の心の底からの訴えは協議参加者の涙を誘い、3分間の犠牲者への黙祷を行った。

しかし、金曜日に福島の災害の結果として2020年までに大規模の排出量削減を掲げた目標を破棄しなくてはならないと日本が発表した事で、国際連合協議会のプロセスの現実が叩き付けられた。

いずれにしても、DECのメンバーはハイヤンによって被害を受けた人々のための公的支援の拡大を指摘し、緊急の訴えによってはじめの三日間で三千万ポンドを調達した。

彼らは、同様の精神が国際連合の話し合いにももたらされる事を訴える。

「この破壊的な悲劇に対する民間の膨大な反応に釣り合う反応を、ワルシャワの代表者からも得る必要がある。」カフォッドのニール・ソーンズは述べる。

「政府が現代と未来の世代のために地球を大切にする責任を分かち合う事を基礎に我々をより良い未来に導く事ができないでいる最中に、フィリピンのような貧しく弱い地域の人々が今受けている被害というのはフェアではない。また、これ以上続けられることなど許されない。」

彼らの陳述で、委員会のメンバーは国際連合の協議参加者は賠償の対象となる異常気象による被害と損害の設定と、二酸化炭素排出量の世界規模の大胆な削減を早急に打ち出さなくてはならないと述べている。

しかしながら、この動きの遅いプロセスの現実をみると、行動を訴えるこの呼びかけも現時点では彼らの耳には届いていない。

第二週目の協議のために訪れる各国の首脳も、2015年に新しい国際取引を確保するまでは、話し合いを続けるという事以上の同意は行わないであろう。

複雑さも加わり、当事者の間にある合意の必要性は、彼らが最後の一分まで全て使い切る可能性が高い事が伺える。