Lorenzo’s Oil
creator Augusto Odone dies
25 October 2013
Last Updated at 16:20 GMT
「ロレンツォのオイル」の考案者、オーギュスト・オドーネ氏 死去
医学的所見を否定し、息子ロレンツォの命を救うためにあるオイルを考え出したオーギュスト・オドーネ氏が死去した。
元世界銀行の経済学者でもあったオーギュストは、イタリアで80歳の生涯を閉じたと家族によって伝えられた。
オーギュストは、神経系疾患を診断され余命2年を宣告された当時6歳の息子の治療法を考案するため、科学を自習した。ロレンツォは30歳で死去した。
息子を助ける戦いは、1992年にハリウッドで作製された映画「ロレンツォのオイル」で描かれた。
ロレンツォ・オドーネは副腎白質ジストロフィー(ALD)と診断された。少年期の男子で脳の破壊が進行する神経系疾患である。
この疾患は危険な脂肪酸の「長鎖」の蓄積を引き起こし、子供達は一年以内に麻痺し、視覚を失い、話す事ができなくなる。
医師は、ロレンツォが子供のうちに死亡すると予測した。
しかし、オーギュスト・オドーネとその妻ミケーラはその予測を受け入れる事を拒否し、治療法を見つける事に彼らのすべてのエネルギーを注いだ。
肯定的な結果
正式な科学的研修も受けていないにも関わらず、オーギュストは内科と生化学を勉強し、菜種油とオリーブオイルからアミノ酸の混合物を調合した。
オーギュストはのちにロレンツォのオイルとして知られる事になる調合物の蒸留をするために、ドン・サダビィというイギリスの老化学者を何とか説得する。
家族のあるメンバーで試験をした後、オーギュストはロレンツォにオイルを与えた。結果はめざましく、ロレンツォの脂肪酸の長鎖の値が正常値まで下がった。
ロレンツォの発症を遅らせることができた成果は、医師の予測よりも遥かに長く彼が30歳まで生きたという事実によって証明された。
科学的研究によって、オイルはALD遺伝子を持ち症状がまだ発現していない子供に最も効果的である事が示された。
オーギュストとミケーラ・オドーネの物語はロレンツォのオイルで描かれ、ニック・ノルティとスーザン・サランドンが両親を演じている。
2000年に妻が死去した後、オーギュストはアメリカを離れ故郷であるイタリア・ピエモンテ地方に戻り、子供達の近くに身を寄せていた。