Ethic guide – Hunting
狩猟における動物の権利とは、とても明白です。動物を狩り殺す事は倫理的に誤りです。しかし、議論はそのように白黒付けられるものなのでしょうか?
狩猟についての議論
英国における狩猟についての議論の多くの争点は、犬と共に行う狩猟について、です。
狩猟の現状
英国において、狩猟は一般的なスポーツです。以下の現状は、2000年に狩猟と犬について提出されたバーンズ報告から抽出しました。
キツネ(フォックス)
英国とウェールズでは約200の猟犬チーム(ハウンド)登録があり、推定で年間21,000から25,000頭のキツネを殺します。もっと多くのキツネは掘り出されて撃ち殺されるか、ハウンド以外の猟犬もしくは“長い犬(ダックスフンドなど)”を用いて殺します。
鹿
デボンとサマーセット地区に、3つのスタグハウンド(大型の獲物を対象とするハウンド犬種)チームの登録があります。怪我で殺処分される鹿を除き、アカシカを年間に合計で約160頭を殺します。
野うさぎ(ヘアー)
野うさぎの狩には、約100件のハウンド(ビーグル、バセットとハリヤー)チームの登録があります。一季節に訳1、650羽の野うさぎを殺します。24件の野うさぎ狩りクラブの登録があり、彼らは年間に合計で250羽を殺します。
ミンク
20件のミンクハウンドチームが、一季節に約400から1,400匹を殺します。
英国における狩猟;狩猟方法
英国とウェールズにおける新しい狩猟法の条件のもと、“狩猟が免除されていない限り、その人が犬と一緒に野生の哺乳類を狩ると犯罪になります”。
狩猟の免除とは、哺乳類の動物を追い懸け、追い詰め、犬を2頭以上用いて哺乳類の獲物が崩れ落ちたら直ちに銃で撃つ、という定義です。
狩猟は、土地を所有する狩人、もしくは実施に伴う認可を得ている土地所有者によってのみ行う事ができ、財産もしくは家畜の保護を目的としてのみ行う事が出来る。
法案はまた、野うさぎの狩に関しては法適応がされません。犬を用いてネズミやうさぎを捕まえる事は未だに許されています。
この法律には多大な反対意見が出され、狩猟計画を支持する団体は、裁判を通じて引き続き争っています。
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賛否のケース例
外部からの提出がいくつか行われた2000年のバーンズ委員会報告に関して、キツネ、野うさぎとミンクに関しての“福祉に対する妥協は深刻”だ。報告ではまた“鹿が狩の最後の段階で苦しむ事には、殆どの科学者が同意”する。これらの見方に反対する意見として、等しく説得力のある根拠がも提出されている事を、同じく記します。
犬を用いた狩猟に対しての反対意見の多くには以下を含みます;
² 動物が激痛の中殺される事もしばしばある
² 動物は追われている段階で、恐怖と痛みに苦しむ
² 逃げた動物が怪我をしている可能性がある
² 狩猟には無用な残虐性が含まれ、動物生態個体数抑制と同様に他の方法が取られる事が最善である
² 英国における狩猟は、重要な農業害獣駆除ではない
² 人の基本的必要性にも満たないものを埋める目的で、狩猟の獲物が持つ基本的特権が著しく侵害されている。
1.
動物の特権とは、生命活動を継続する基本的なものである
2.
“ささいな”人間の特権とはスポーツであり、文化的伝統の継承や歓喜である
3.
“真剣な“人間の特権とは、農業の保護であり、環境の保護であり、また人雇用の提供である。
² 歓喜の為に殺しを行う事は、道徳的に間違いだ
狩猟に関する道徳的ケース例
以下の要点を押さえれば、通常、犬を用いた狩猟のケースでも道徳的に間違いとはならない;
² 他の動物に狩られるという事は、野生動物にとっては自然な事の一つである
1.
反対意見;英国で獲物にされる動物の中には元来天敵を持たないものもいる。その為、追われるという経験を持たない
² 犬と狩猟する事によって早急な死が得られる。他の方法による死よりも素早く痛みが少ないものだ
² 動物は怪我をしたまま放置されない。逃げ切るか、もしくは殺されるかのどちらかだ
² 害獣や生息数増加から環境や家畜を守るために、狩猟は必然だ
² 自然動物の生息数を管理する方法として、狩猟は人道的な行いだ
道徳に無関係な議論には以下が含まれます;
² 狩猟によって人の雇用が生まれる
² 狩猟は英国の文化的伝統を継承する
² 狩猟は多くの人に歓喜をもたらすスポーツである
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環境と狩猟 - 狩猟と環境倫理
動物における倫理と環境倫理は、時として衝突する事があります。
狩猟における動物権利は明白なようです。動物を狩って殺す事は道徳的に間違いです。
しかし、環境にとって狩猟は良いものであるかも知れません;
² 動物の生息個体数を抑制する事で生態系の保全や健全性を保ちます。その為に狩猟は必要かもしれません
² 動物の権利は、生物多様性を脅かします。なぜなら、捕える事で絶滅危惧種の繁殖を抑えているからです
² 動物の権利は、その地域で絶滅した捕食動物がその生態系を回復させるための再生を抑制する
² 狩猟を停止させることは、捕食動物を守るために捕食動物を狩る人の行いをも停止させる
新しい出発点
“動物の狩猟は常に誤りである“という所からではなく、”狩猟に対する推測“という一歩引いた出発点から始める事も可能である。
狩猟のカテゴリー
Gary
E.Varnerは彼の著書“Nature’s interests? Interests,
Animal Rights and Environmental Ethics”で、狩猟を目的別に3つのタイプに細かく分けるとわかりやすい、と述べている。
² 管理的な狩猟 –
“対象となる種の集合体の福祉の保全、もしくはその生態系の保全、もしくはその両方の為にデザインされた“狩猟
1.
例;個体数増加を抑制する、もしくは他の動植物や環境要素などの種への脅威を防ぐ、生物学的に必要な狩猟
² 自給自足の狩猟
– “人が生きるために必要な食糧を確保するため“の狩猟
² スポーツとしての狩猟 - 宗教または伝統文化の継承、国家もしくは進化の歴史を再制定。特定の技術の実践もしくは表彰の取得を目的とする狩猟
管理的狩猟は、狩られる動物群の保全、もしくはその他の重要な環境への利点を得るために行われます。
自給自足とスポーツを目的とする狩猟が生む利益は、人のみが得られます。
いかなる特定の狩猟にも、これらの狩猟タイプのうち二つ以上が含まれます。
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管理的な狩猟
管理的な狩猟は正当である
管理的な狩猟は、環境的根拠など正当化する事ができる。
自給自足やスポーツを目的とする狩猟は正当化することができない。しかし、狩の獲物になる動物に対して一番良心的な方法で行われている。自給自足やスポーツを目的とする狩猟が行われる事によっても、管理的な狩猟に対する正当性が無くなる事はありません。
Gary
Varnerが以下で示す通り、管理的な狩猟は帰結主義的な意見(行動の結果を見て正誤の判断をする考え方、人)に対して簡単に擁護することができる;
² 我々は、痛みを最小限に抑える道徳的な義務を持っている
² “義務的な管理の対象となる種”の場合、自然に任せて起こさせる方が、注意深く定期的に実践される管理的な狩猟よりも、より痛みを引き起こすものになる
1.
“義務的な管理の対象となる種”は、極めてその地域の収容力を超える傾向にあり、将来その種の子孫とその周辺の種への被害を生む
² したがって、自然にまかせるのではなく、我々には必須的に管理されるべき種を、規制された管理的狩猟を慎重に行う道徳的義務を負う
しかし認識すべき事は、存在する殺処分に含まれていない、しかし等しく有効な代替(動物の避妊という方法)は、この特定の狩猟に対する正当性を無くし、我々は、代わりにその代替方法を利用する事を必
要とされるでしょう。
管理的な狩猟の方法
狩猟をもし正当化するならば、痛みや苦しみを最小化させる為に継続して行われなければなりません。
それは、どのような方法を用いても対象となる動物に、少なくとも苦痛を与えることを意味します。この方法はスポーツで狩猟を行う人には勧められないでしょう。
管理的な狩猟における狩猟の正当化は、仮にそれが苦痛に満ちた方法で不必要に行われた時には、道徳的に間違ったものになります。
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天敵から守る
天敵から動物を守る
もし動物に狩猟の獲物にならない権利があるならば、人間には動物の身を天敵から守る、道徳的義務はあるのでしょうか?
人間にその様な事を行う事は不可能であろう事から、これは殆ど現実的な問いではないが、しかしこれは権利と義務の関係という難しい問いを投げかけるものです。
幸いな事に何人かの哲学者が、動物によって他の動物に行われる狩りは、以下の理由でその権利を侵害しないと説明する難しい議論を持ち出しています。
² 道徳主体者のみが正誤の判断や他者の権利の侵害を行う事が出来る
² 道徳主体者のみが正誤を認識し、それに従い自身の行動を改める事が出来る
² 人間以外の生き物は道徳主体者ではない
1.
従って人間以外の生き物は過ちを犯さず、あらゆる他者の道徳的権利を侵害することはない
2.
従ってある動物が他のある動物を捕食しても過った行いではなく、他の動物の権利を侵害する行為でもない
3.
従ってある動物が他のある動物を捕食しても間違った行いではない
4.
従って人間が予防するために何かを行う必要は何もない
倫理に関する質問;動物は生きるための権利もなく殺される事は冒涜である、という事が不思議に思いますか?(もし動物が地震によって殺された時、あなたは動物にはそのように侵害される権利があると考えるかどうかを自問してみる事で疑問が解けるかもしれません。)
倫理に関する質問;動物の生息数を管理し、環境への悪影響を防ぐ目的で、人間がある地に捕食動物を意図的に放つ事は道徳的に正しいですか、それとも誤りでしょうか?