2012年5月31日木曜日

日本は原子力なしでやっていけるか?


Can Japan Thrive without Nuclear Power?
May 22, 2012, by Mike Orcutt

日本は原子力なしでやっていけるか?
最後の原子炉が停止された今、日本はさらに石油、ガス、石炭の輸入に大きく依存する。

原子力を除くと、日本の電力のほぼ全ては化石燃料に依存する事になる。
2011年1月から2月の発電 (提供;IEA国際エネルギー機関)
l  可燃性燃料(主に化石燃料だが、その他の有機物を含む可能性あり) 120,793 GWh
l  原子力 45,980 GWh
l  水力 9,308 GWh
l  風力・太陽光・地熱・その他 1,374 GWh
(合計 177,455 gigawatt-hours(GWh)





今月、日本は54基あるうちの最後の1基を稼働停止させる。これらの原子炉がいつ再稼働されるかは不明瞭だ。ただ、一つ確実な事は、原子力なしの状態が続くほどに、日本はほぼ全てを化石燃料の輸入のみに依存するであろう、という事だ。

日本は、アメリカとフランスに続いて世界第3位の原子力発電能力を持つ。多大な被害が出た2011年3月の大地震と津波災害の直前の時点で、原子力の供給は国内総電力の30%近くを占めていた。水力やその他の再生可能エネルギーからの電力供給は10%以下を算出していた。その他のほぼ全ては化石燃料で、日本の化石燃料源の少なさから、その大半は諸外国から輸入されたものである。

中東諸国が石油禁輸措置を課した後の1973年、日本の石油輸入に対する大きな依存は、主要な脆弱性として暴かれた。今後起こり得るショックから自国を守る為に、1950年代から国は原子力開発を加速させた。しかし、2010年度においてもまだ、国内の主要な電力の半分は石油によるもので、その85%は中東から輸入されたものだ。

日本の、中東の石油に対する依存度(総原油輸入量の割合)
上記のチャートは、中東の石油に対する日本の依存性が、過去どの様に変化したのかを表したもので、オイルショックを受けた後に70%以下まで下がるも、再び上昇をしている。これは、中国やメキシコなど中東諸国以外の国が原油輸出の削減(増加の間違い?)を開始したからである。

2011年3月以降、日本国内の原子力発電は徐所に減少し、その代用として輸入燃料を用いている。エネルギー経済を扱う日本の研究所は、2011年度には500億ドル以上を化石燃料輸入に費やした(300億ドルが電力発電)と推定する。すなわち、エネルギー産出量が減少している中、2010年度よりもさらに約2%多い二酸化炭素が排出された事を意味する。