好奇の目の受け止め方
Changing Faces では、容姿に影響する病状や変形を抱える成人や子供、またその家族を対象にしたカウンセリングやリソース、情報の提供を10年以上続けてきた実績があります。私たちは、公衆で他人の視線や質問をうけたときにどうするか、異なるということを子供にどうやって説明するかということから、自尊心や自信のつけ方などに焦点を当てています。
他人の反応
複雑な反応を他人からうける、という意見を家族から聞くことはよくあります。興味を持つ、凝視する、何であるか考えをめぐらす、質問をすることや、どこに視線を向けて良いかわからない、といったことは、人間が自然にとる行動です。こういった事に出くわした場合、その家族は公衆の中で注目を浴びている、目立っていると感じるでしょうし、神経質になるのも当然でしょう。
他人の反応に対するあなたの感情は、あなたの周辺で起きていることや、あなたが何を感じているかによって、簡単にかわります。時には、他人の善意による質問に思わず目をみはることもあるでしょうし、また、他人がそのような失礼なことをすべきではないと感じる時もあるかもしれません。
障害をもつ子供だけではなく、両親、介護者、兄弟や姉妹、友人やその他の家族も、他人の反応に影響を受けます。
何かを言う、する
状況が違えばその手段も異なりますが、他の家族が役に立つと感じた解決方法をいくつか以下に書きます。
ü 安心感
笑顔やうなずきは、居心地のわるい凝視を止めるのに役にたつことが多いです。“何も困ったことはありませんから、大丈夫ですよ”というメッセージを示すことができます。
ü 気をそらす
他人の気をそらす。障害以外の話題であなたの子供について会話する、または共通の話題を話す、など。
ü 説明
説明することで安心がえられ、また他人を教育することもできます。皆、異なる反応を示すと思いますが、長期的にはより前向きなものです。あなたの子供の外見や行動をもとにつくられる仮定(なぜこのような外見なのか、行動なのかという疑問から得る自分なりの答え)を払しょくする手助けになります。“○○ちゃんが車いすに乗っているのは、レット症候群をもって生まれてきたからですよ” “年齢のわりに身長が低いのは、レット症候群をもって生まれてきたからです” や、“よだれが出るのはレット症候群をもって生まれてきたからですよ”など、説明は短く簡潔にすると良いでしょう。この会話から、他の話題に移ることもできます。
ü ユーモア
ユーモアは緊張をほぐし、人の気持ちを和らげることができます。
ü 積極的になる
例えば、“私の子供はレット症候群ですが、何か?” “そんな事をされると気分が悪くなります”などと言って立ち去るなど、攻撃的にならずに、積極的になりましょう。
ü 無視する
時には、うんざりして何も言う気になれないこともあるでしょう。このような時には、自分の好きなテレビ番組のこと、好きな詩、今日の夕食のメニューなど、何か違うことについて考えることで、いやな事から思考を切り離すことができます。
ü 自分自身に語りかける
あなたが自分自身に何を語りかけるかによって、あなたの感じ方を大きく変えることができます。ストレスを受けている時、後ろ向きな感情がそのストレスをさらに悪化させることが多く、加えてそれらの考えが正しくないことも多いのです。私たちの多くは「内なる自分自身の声」を頭の中に持ち、これを「自分自身との対話」と呼びます。これを成しとげるためには、あなたを望む事から遠ざけている非協力的な考えを書き出してみることです(例えば、‘公園に行きたいけど、行けば注目を浴びるから、行くのをやめよう。など)。そして、これらの後ろ向きな考えに縛られないぞ、と決心することです。「自分にはできる」というような、あなたのやる気をふるいたたせる協力的で前向きな考えを書き出しましょう。数分間、何度も思い返してみる、また大きな声で繰り返し言ってみましょう。後ろ向きな考えが浮かんで来たと思ったら、前向きなメッセージで消し去りましょう。
ü 立ち去る
たえられないほどに苦痛を感じたり、自分の感情をコントロールできないと感じた時には、ただ立ち去るのが良いこともあるでしょう。
ü 前向きな態度
前向きな態度がメッセージを伝える上で助けになります。相手の目をみて、笑顔で、まっすぐに立ち、顔をあげましょう。また、落ちついて自信のある声で、少し手振りも加えるだけでだいぶ良くなります。
何か言うことや、する事を持つと、他人の質問、意見や興味に対して対応できるようになります。それは、「他人の反応は自分で何とかすることができる」ということを、特に子供たちに対してお手本として示すことができます。これはとても良いことです。
受けられる支援をさがす
異なるsが、あなたと子供の生活の中で異なる時期に必要になることもあります。支援を求めることに何の問題もありません。むしろ、そうする事で人は物事に対してより良く対応することができます。友人や支援グループとの会話や、同じような経験をもつ他の家族と会うことで、不安や孤独感を和らげることができます。また、レット症候群の兄弟や姉妹をもつ他の子供と会うことは、兄弟や姉妹にとってもとても助けになります。
兄弟、姉妹
兄弟や姉妹が、自身の兄弟や姉妹の病気の状態を理解することは、とても重要です。特に、質問を受けた時や、誰かが言ったことに対して発言する状況もあり、友達や仲間に説明をする必要があるからです。絶対に、家族の中で子供の障害が「触れてはいけないこと」になってはいけません。なぜならば、それは非協力的な意思表示となり、不要な不安や疑いを助長するからです。
人の反応がたえられません。。。どうすれば良いでしょうか?
以下のことを、一度に一ずつ行ってみましょう。
ü 別の人の反応に対して、あなたが望んだ方法で応対することができた時のことを思い出しましょう。
ü 自分を落ち着かせ、毎日の出来事を起こるがままに、そのままやり過ごしましょう。
ü 鏡の前やシャワーを浴びている時など、誰も聞いていない場所で、自分の言いたい事を言う練習をしてみましょう。
ü 役に立つアドバイスや意見は人によって違います。時には、異なる状況のもとであなたに一番役に立つ意見を見つけ出すのに、少し時間がかかる事もあるでしょう。
ü 簡単な紹介を書いた小さなカードを携帯しましょう。気になる視線や質問を受けたとき、もしもあなたが対話で対応することを避けたい場合には、代わりにこのカードを渡しましょう。「○○があなたや私と違う外見や行動をするのは、彼女がレット症候群だからです。今度私たちを見かけたときには、ぜひ笑顔であいさつしてください」ということを書くとよいでしょう。また、支援グループのウェブサイトなども加えると、詳しいことを知ってもらう機会になるので良いでしょう。
他人の反応への対応が難しくなることもありますが、どのように対応するかは私たち次第です。長い目でみると、前向きさ、良いコミュニケーション能力、また、親身になって支援をしてくれる友人、家族、支援グループ、専門家などが生きる上で一番良い援助でしょう。
チェンジング
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資料ソース
Coping with Curiosity
By Maria Lambri,
Changing Faces
翻訳、編集;片目のにゃみ姉