2014年4月18日金曜日

全般性不安障害(Generalised anxiety disorder - GAD)


全般性不安障害(Generalised anxiety disorder - GAD

不安症とは、心配や恐怖などの不安感のことです。程度には、小さなものや大きなものがあります。

誰もが人生の中で一度は不安を感じます。例えば、試験を受ける時、病院で検査を受ける時や、仕事の面接の時に心配や不安を感じるでしょう。このような時に感じる不安は全く正常なものです。

ところが、自身の不安な感情をコントロールする事が困難な人もいます。そのような方は頻繁に不安感を感じるため、日常生活に影響をうけることがあります。

不安症は、パニック障害、恐怖症、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、社会不安障害(社会恐怖症または対人恐怖症)を含む複数の状態の主症状です。ここでは、全般性不安障害(GAD)と呼ばれる状態について説明します。


全般性不安障害(GAD)

GADとは、ある特定の出来事ではなく複数の問題や状況に対して不安感を抱かせる、長期的な状態のことです。
GADを持つ人はほぼ毎日不安を感じており、最後にリラックスした時を思い出せない方もいます。GADは心理的(精神的)及び身体的な症状を引き起こします。人によって異なりますが、落ち着きを無くす、心配を感じる、集中できない、睡眠が取れないなどの症状です。

GADの症状に関する情報はこちら;



かかりつけ医に相談するタイミングとは?

ある程度の不安感は全く正常なものですが、不安によって苦痛を感じる場合や日常生活に影響を受けている場合には、かかりつけ医の診察を受けるべきでしょう。

かかりつけ医はGADを診断するために、症状や心配事、恐怖感や感情などについて患者に質問するでしょう。

GADの診断に関する情報はこちら;



GADの原因

GADの正確な原因は完全に解明されていませんが、恐らくは複数の要因の組み合わせによるものです。要因には以下が含まれる事が研究で示唆されています。

感情や行動をつかさどる部分の脳の過活動
不均等な脳内化学物質セロトンとノルアドレナリン。これらは気分の制御と調節をつかさどります。
両親からの遺伝。GADを持つ近親者がいる場合、同障害になる確立は5倍近くになります。
家庭内暴力、幼児虐待やいじめなどの心的外傷やストレスを多く受ける経験を持つ
関節炎など、痛みを伴う長期的な健康状態を持つ
飲酒や薬物の誤用歴がある

一方、明確な理由なくGADになる人も多くいます。

どのような人がGADになりますか?

英国では25人に1人がGADを持つと推定されているほど一般的です。
男性よりもわずかに女性に多くみられ、35歳から55歳の間の年齢層でより一般的にみられます。



GADの治療法

GADは日常生活に大きな影響を及ぼしますが、症状を緩和することができる、以下の複数の治療法があります。

心理療法;認知行動療法(CBT – Cognitive Behavioral Therapy http://www.nhs.uk/conditions/Cognitive-behavioural-therapy/Pages/Introduction.aspx など
薬物用法;SSRIshttp://www.nhs.uk/conditions/SSRIs-(selective-serotonin-reuptake-inhibitors)/Pages/Introduction.aspx) と呼ばれる抗うつ薬などの種類など

不安感を減らすために、自身でできる事がたくさんあります。自助コースを受ける、定期的に運動をする、アルコールやカフェインの摂取量を減らす、などがあげられます。

治療を受ける事で、多くの人が不安をコントロールすることができるようになります。しかし、治療の中には長期間行う必要があるものや、一時的に症状が悪化するものもあるでしょう。

GADの治療やGADの自助ポイントに関する情報はこちら;