Eight radical
solutions to the childcare issue
By
Frances Cronin.
16
July 2012, Last updated at 12:16 GMT
http://www.bbc.co.uk/news/magazine-18826587
英国とウェールズの学校では夏休みが近づき、多くの親御さんの頭痛の種にもなってきた。そこで、これらの働かなくてはならない、また働きたい親が抱える育児の問題の為に実践できる、最も根本的な解決法を考えてみた。
英国おける2歳以下の赤ちゃん一人当たりにかかる平均的費用は5000ポンド以上。国内の一部では保育園の費用の値上げ率が世帯収入の2倍も早い地域もあり、英国では育児崩壊が存在すると考える人もいる。
ニック・クレッグ副首相は、育児は社会政策の中で最も優先順位が高いと誓約したが、では根本的な選択肢とは何だろう?そして、他国から学ぶ事は可能なのだろうか?
“赤ちゃんを仕事に連れて来よう”
英国では、産休を取る女性の4分の1は復帰をしない。つまりは、会社はその穴を埋める為に多額のお金を採用と研修に費やさなくてはならない。
米国では職場に赤ちゃんを連れてくることを許可する会社が増え続けており、各自のデスクで面倒を見る。有給の産休は法律で認められておらず、母親の多くは出産後わずか数週間で仕事に復帰する。
職場で育児計画 ― 現在170以上の企業が参加するこの制度は、現実的な解決法にみえる。
アリゾナ州厚生省も制度に参加している。ディレクターのウィル・ハンブルは、参加を業務上の決定事項と見ている。
「私たちは中間管理のデスクに多くの労力を投資し、そこには30代の女性が多く存在する。彼女達が出産を迎えるにあたり、会社としては彼女達を手放せるほどの資金的余裕は無いのです」という。
彼は、これら経験豊富な職員たちが、将来は管理職として会社の舵取りをする事を望んでおり、生産能力の極端な低下をさけられると考える。
「私たちが得られるのは生産能力の長期的増加であり、従業員との関係の継続と強化を生む。つまりは、他の選択を行う事もできたこれらの重要な従業員の雇用をつなぎとめ、長い目で見れば会社にとって助けになるのです。」
しかし、これは英国でも通用するのであろうか?タクシー業界のアディソン・リーはこの制度を取り組み、その経験をBBCが記録している。
一週間後、数人の親が仕事の負担に耐えられなくなった。癇癪で泣き叫ぶ声が電話の邪魔をして、重要な乗客が一件保留のまま放置された。しかし、当初は懐疑的だった部長のリアム・グリフィンは、良い面も見えたと認めた。
「全体を見れば、この計画によるポジティブな側面が沢山見えた」と言う。「他のスタッフからモラルと共に見えた忠誠心とやる気、さらにそれらを煽る士気、これらには多大な利益がある」
一方、ライバルであり男性陣の集まるセールス部でも、最低でも幼児の迎え入れるという事で、生後15ヶ月のタニシャと上手くやらなくてはならない。
かんしゃくが収まり、タニシャはその場に馴染んできたようだ。セールス部マネジャーのタイロンはタニシャに対する考え方が軟らかくなったと認める。
「中には、彼女が加わっているときの雰囲気が好きだと行っている仲間もいる。少し場が和やかになるよ。彼女はまるでチームの小さなメンバーみたいだ」
しかし、ロンドン大学教育研究所・小児期教育のポール・モス教授は、このような制度はからくりだと見ている。
「解決方法はある。北欧諸国が40年前に打開している」と教授は言う。
「補助保育所の利用申請(申請をすれば入園する事ができる)を行う12から15ヶ月前には育児休暇を取得する」
彼らはより高額な税金を支払うが、教授はその価値があると言う。しかし、人々がより高額な税金を支払う事になる制度に、政府は容認するだろうか?
“国営の保育サービス”
英国には国民保健サービスがあるが、なぜ国民保育サービスはないのか?支払いが発生するのでNHSとは異なるが、料金は全国均一に設定されるであろう。
「人々が公道や交通機関を利用して仕事や各地に出向く事を可能にするインフラ設備と同じレベルで、我々は育児に関心を向けるべきである」ハクニー議員はこう述べる。
労働者ブログでも書かれている通り、彼は国民育児サービスは「全国で基準と価格を設定する」と提案する。
「なぜ育児において料金、質や空き状況が変動的でなければならないのか?我々は保健や学校教育の混乱を容認してはならない。
しかし、ヨーク大学のクリスティーン・スキナー教授は、「行政の視点で見たら、これはとてもお金のかかる事に見える」と考えている。
また、彼女は、これはNHSとは異なった分野であると言っている。「制度的構築と建築的構築に求められる事が明確ではない。NHSといえばGP外科医師を想像し、どれが自身のGPであるかもご存知でしょう。しかし、育児では、家、学校、習い事、など地域が混合される。」
“全ての人に対する無料の育児サービス“
しかし、中にはもっと追求し全ての人が無料の育児サービスを受けられるようになるべきだ、という提案をする人たちも存在する。
公共政策研究所のシンクタンクが行ったこの提案。家庭・地域・職場を管轄する部署のディレクター補佐を務めるダリア・ベンガルムが、議論を行った「全国的育児サービス構築について」という紙面では、幼稚園児を対象とするこのような規制は政府に純収益をもたらすとしている。
4年で20,050ポンドの計上を見込み、これは、妊婦休暇から1年で社員として職場復帰した女性が支払う養育費を、税収から差し引いた計算である。
これらはヴィエナやオーストリアで見る事ができる。これらの地域では、6歳以下の全ての子供を対象に全日制ケアサービスが無料で提供されている。
しかし、国家助成における多大な変革と、数々上げられる失敗の可能性を取りたい政府などあるのだろうか?
“多世代ネットワーク”
将来、高齢者の介護施設を賄うための諸費用の長期的解決は問題になるであろう。そこで、両者をつき合わせて多世代デイケアセンターを設け、子供と親の両方を連れて行けるようにしてはどうか?
これらは米国内ですでに多数存在している。総人口の44%に当たる人たちが、高齢の親と子供たちの両方の世話をする試練に直面していると考えられている。
Generation
United協会によると、この相乗により経費削減を行う事ができるという。しかし、これを支持する人は通常、子供の発達を支援する潜在的可能性にこだわるものである。
オハイオにある多世代機関の調査員による研究では、子供の社会性の成長につながったと示唆し、米国厚生省当局の報告によると、設備やプログラムを共有する事で“サービスの内容や質の向上につながる”という。
“究極の職場の託児所”
第二次大戦のさなか、米国のカイザー・シェパードは先駆者的企業が主催する託児所を設立した。24時間営業、病気の子供のために看護婦もおり、日中には暖かい食事も出される。
アン・マイルズ・ゴードンとキャサリン・ウィリアムズ・ブラウンの著書では、随所でそのセンターの規模は世界一であったと記述している。
「プールのある庭を囲んだ造りで、託児所構築のモデルでした。庭から分岐する遊び場には大きな窓と腰掛があり、何年も行われている工事を子供たちはその窓から眺めるのです」
第二次世界大戦に使用する戦艦を造る人手を企業がきちんと確保するために開設され、終戦と同時に閉鎖された。しかし、この大規模でいつも営業しているこの託児所が解決法となりえるであろうか?
英国にある多くの大規模企業が託児所を提供していると、スキナーは指摘する。
「これらの企業に勤めていれば良いが、コールセンター、保険会社などの大企業ばかりが存在するわけではない。全ての人がこのような大企業で働いているわけではない。英国では3歳から4歳の子供は早期教育を受ける権利があり、親はなるべく家に近い場所で受けたいと思われるだろう」
しかし、多くの大規模企業は託児所を設けていないか、経費の問題で閉鎖している。どのような要件があるにしろ、育児サービスを設けるか否かはビジネスとして決定が行われる。
殆どの小規模企業において、経費を考えるだけでも制裁的であろう。
“我々は集団を作るべき”
昔は、親が面倒を見る事が出来なければ地域が一丸となって世話した。では、ボランティアによって地域保育サービスをまとめてみるのはどうか?
スウェーデンでは親の協同組合が多数の学童教室を運営し、国内では長い歴史を持つ。これらはサービスを利用する親達が運営・従業している。米国とカナダにおいても提唱されている。
この案には連邦政府による“巨大社会”の精神が響く。ボランティア団体を励ます為に規制の縛りつけを無くし、地域が活動しやすくした。
ボルチモアのフェミニスト集団であるキッズシティー創立者のチャイナ・マーティンズは、このような協同事業の運営のモデルを前進させた。マーティンズは、子供を持つ親の責任だけではなく、子供を持たない人も含めた地域全体が対象であると示唆する。
「規則に縛られない部門が必要不可欠である」と述べるのは、東ロンドン大学の早期児童教育長および児童教育マーケットの共著者でもある、エヴァ・ロイド教授だ。
「我々はいつもこの事を抱えている。この問題では経費などをどの様に管理するのかという事が問われる。米国の例から見て取れる事は、これら興味深い取り組みは数多く見られるが、連邦レベルの協調がとても低い為に一貫性が無いことである」
そして、スキナーはこのような集団の呼びかけを起こすのは簡単な事ではないと考える。
「現在、非公認に存在するものを形式化しようとしている様だ。質の課題が問題になるであろう。質の管理はどの様になるのか?
その他、規制は明らかな障害であろう。ボランティア職員は犯罪履歴の確認に同意する必要があるだろうし、何らかの形で視察体制が必要とされるだろう。これらの全てに費用がかかる。
“全ての学校が朝から夕方まで開校されるべきである”
潜在的解決法の一つは既に地域の中に存在する。学校は年間を通して未使用のままに置かれているのである。
これらをもっと活用し、朝から晩まで開場したらどうか。託児所を収容する事も可能ではないか?
過去の政府により、英国の2万5千の全ての学校は開校時間を8時から18時に延長しなくてはならず、子供たちが登校の前後に必要な範囲のサービスを提供する事が求められている。
センターは8時から18時まで開いているが、削減によって閉鎖されるのではという憶測が飛んでいる。予算は確保されていないが、サラ・ターサー児童局長は開校に必要な基金はあるとしている。
「オランダでは、全ての学校が通常時間外の規定を勧めざるをえなくなった。」ロイドはこう述べる。「当然ながら、費用と利ざやの問題がある。子供たちが一日を学校で過ごすべきか、もしくは多少の変更が望ましいのか、意見ははっきりと二分している。これは個人的なことだ」
“現状”
多くの人は、保育提供はすでに問題を抱えていると議論するであろう。
どの様に子供の世話をするのかという事は完璧に個人に委ねられる。子供を授かろうと決めたのなら、そのために必要な事やお金は、自身が責任を持つべきであるという持論を持つ方もいるだろう。
親の一人が家にいるという考え方に根本的な間違えはあるのだろうか?経済的に継続不可能なのであろうか?
個人資産の著者であるブライアン・リードは、親の一人が家にいることに多くの得があると指示する。そのことに経済的な利益があると考えるからだ。彼の議論は米国におけるものであるが、英国にも当てはめる事ができる。
しかし、スキナーは多くの人にとっては上手くいかないと考える。
「多くの家庭は、生活水準を支える為の収入者が1.5人いる。収入が特に高収入でない限り、収入者が一人では不十分であろう。多くの人にとっては選択肢の無いことである。」
続いて彼女は、家に残るのは女性だと、多くの人が考えるのではないかという。
「果たして、5歳以下の子供の面倒は女性のみが適任なのだろうか?しかし、子育ての責任の共有をより平等にする事例がある。両親が4分の3時間ずつ働き、1.5人分の収入を得るというのはどうか?」